言葉は消えても文字は残る
2011/3/11、何をつぶやいていたのか見てみた。
ツイートは「@アカウント名 since:2011-03-11 until:2011-03-12」とかで検索すると出てくる。
RT @kensuu: ロケスタ全員無事です
— なつきえふえむ (@natukiFM) 2011年3月11日
【業務連絡】無事です。会社の人みんなでビルを出て避難していました。揺れた…酔いそう。
— なつきえふえむ (@natukiFM) 2011年3月11日
渋谷組はトボトボ歩く。テラさん宅のテレビは無事だったらしい。ウチは…?
— なつきえふえむ (@natukiFM) 2011年3月11日
夫と連絡を取ろうにも電話が通じなくて、上司のツイートをRTした。そうしたら、すぐに「OK」と返してくれたんだったっけ。このとき、インターネットのチカラを感じた。オフィスの近くにある公園へ移動する途中、同僚が「こえぇ、こえぇ」と小声で言っていた。
どこの電車も止まっていたので、東横線沿いに住んでいる人たちと一緒に、途中まで歩いて帰った。ビニールのゴミ袋を体に巻いて歩いている人、ダンボールを抱えて歩いている人、裸足で歩いている人、カフェの前で温かいコーヒーや食べ歩ける軽食を配っている人もいた。こんなに大勢で東京都内を歩くシーンを見ることになるとは思ってもいなかった。
新宿から当時の自宅に着くまで、3時間くらいかかった。家に入って、食器棚や本棚が倒れてなくてよかったーと思った。
夫は家に帰れず、勤務先で泊まることになっていた。地震のショックが大きかったのか、なかなか眠れなかったので、真っ暗な部屋の中でテレビをつけたまま毛布にくるまっていた。枝野さんばっかり映っていた気がする。
あの日のことは、時間とともにどんどん薄れていくように感じている。もちろん忘れてはいけないことだし、他人事ではないと思っているのだけれど。
こうやって当時のツイートを見てみると、案外思い出せるものなんだな。言葉は消えた。でも、文字は残っていてくれた。