ナツキの雑記

思ったことをつらつら書いてます。

私の妹はまったく料理をする気がない

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私の妹はまったく料理をする気がない。この画像は昨晩、妹からLINEで送られてきた「昨日の夕飯」だ。リンゴと酒。おやつではない。つまみかもしれない。

 

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ついこの間まで、妹は彼氏と同棲していた。彼氏は料理上手らしく、同棲し始めたばかりのころ「彼氏が毎日おいしいご飯を作ってくれる♡」とのろけていたくらい。「だから私は、一切料理をしなくていい♡」とも言っていた。

 

一切料理をしない。それ、やめたほうがいいかもよ?

 

そのとき、私は妹に言った。「ごくたまにでいいから、自分で作ったほうがいいよ」と。けれど、同棲を始めたばかりの超おバカ幸せオーラを身にまとった妹は聞く耳を持とうとしてくれなかった。そして今、彼氏とは別々に暮らし始め、冒頭の写真に至る。

 

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私は妹のことを笑えない。かつて、私もそうだった。子どもが生まれる少し前まで、ずっと夫にご飯を作ってもらっていた。「何を作ろうか考える」「作る」「片付ける」の3ステップがないって…本当に楽。このままずっと作り続けてほしいと思っていた。

 

でも、そうならなかった。なぜか。夫のご飯を食べ続けていたある日、ふと「ほかの味付けが食べたい」と思った。それは外食で得られるものではなく、自分だからこそ調整できる味付けのものだった。微妙なさじ加減というやつ。

 

で、自分で作ろうと思った。包丁も握った。ところが、料理をしていない期間が長すぎて、何をどうすればいいのか全然わからなくなっていた。なんとか思い出しながら作るけれど、頭の中ではこれまでずっと料理し続けてきてくれた夫の「それは本当においしいの?」と首を傾げている様子が映しだされていた。料理の根本的な手順だけでなく、作る自信すら失われていたのだ。おかげで、復帰第一弾の手料理はひどいものになった。

 

子が生まれて里帰り出産先から自宅へ戻ったとき、「このタイミングで料理をやらないと、もうキッチンに立とうと思わなくなるかもしれない」と思った。超大げさだけどね。

「簡単」「誰でもできる」と書かれたレシピ本を何冊か買って読み、クックパッドも参考にした。少しずつだけど手順を思い出し、料理のコツみたいなものもわかるようになった。ま、以前と今とでは「子のご飯を作る」もミッションとしてあるので、状況がかなり変わったというのもあるけれども!

 

作ってもらうことは楽だし、うれしかった。けれど、自分が食べたい味を作れなくなるのが、なんとなく嫌だった。今、夫は週1〜2ほど料理をしてくれる。たぶん彼も、ときどき「自分の食べたい味」を食べたくなるんだと思う。夫が作ってくれた料理は、いつも子と一緒に大切に食べている。

 

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「誰のことも気にせず、思うままでいいから月1〜2回だけでも料理したほうがいいかもよ?」「料理しないブランクを取り戻すのは、けっこうかかるよ?」と、老婆心ながら伝えてみた。妹は「一生料理しないから大丈夫」と返してきた。

 

彼氏との同棲をやめて1人になったばかりのとき、妹はまだ「ちくわの穴にキュウリをとおす」程度の料理はしていた。それが段々と、ちくわとキュウリを切るだけ切って食べるようになり、次第に「ちくわだけ」「キュウリだけ」を食べるようになり。そして今に至ったのだと思う。

妹の「料理しない意志の固さ」は砕けない。